例会においては、10月の運動の振り返り、理事長の挨拶、今後の報告のほか、3分間スピーチが行われました。
本年度の3分間スピーチでは、話し手は3分という限られた時間の中で話をまとめる力の向上を図るとともに、自分の所作を再確認できるようにすることでスピーチスキルの向上を図ります。聞き手は話し手をよく観察することで聴く力、見る力の向上を図ります。
1人目は鈴木亜紀子君。入会10年目、本年度は直前理事長をされています。まず、卒業前に皆さんの前で話す機会を与えてくださったことについて理事長をはじめ、執行部、寺島委員長に感謝の言葉を述べられました。
そして、「起業家理事長、お母さん理事長などと呼ばれることが多いですが、今日は私だから伝えられること、私らしいことをお伝えしたい、今日はカレーを作る話をします。」と話し始められました。
同じような立場の人が2人いて、1人は進んで皆に協力してもらえて、人が集まって物事が最後までできる。もう1人は、できるならあの人には協力したくない、一緒にやりたくないと人がついてこず、最後までできない。このことをカレーを作る話で説明してくださいました。
子どもの作るカレーはそもそもカレー作ることが決まっている、材料も準備されている。親切丁寧に作り方も教えてもらえる。本人はカレーのことしか考えていなくて、お米のことなど眼中になくても良い。誰かがお米を炊いて、スプーンとお皿を用意してくれていてカレーライスが食べられるようになっている。これが子どものカレー作りであると。
大人のカレー作りはどうあるべきか。大人はカレーを作ることを決めるところからがスタート。材料に何がいるかは自分で考え、手順も自分で考える。与えられた手順をなぞるわけではないので失敗もする。しかし、それも自分で考えて解決をしていく。さらに文句を言ってくる人の相手をする必要がある。これが大人のカレー作りであると思っていると話されました。
そして、世の中には子どものカレー作りのまま大人になった人がかなりいるのではないかと感じると話されました。環境が用意されていて当たり前、お膳立てされていて当たり前、だから何かやってくれる人に気づかず、人を雑に扱ってしまう。手順を示してもらえて当たり前、教えてもらえて当たり前、だから自分で考えて解決した経験がない。自分が思ったその通りのことしか許せない、人の失敗が許せない、それで人が離れていく。そして結局カレーしか見れず、お米まで見れない、全体を見通せていないので最後までやり切れない。
そして「皆さんは大人のカレー作りしていますか?周りにいる人に大人のカレー作りさせられていますか?」と問いかけられました。
最後に、多治見青年会議所は人と何かを成すことを実体験で学べる場所であり、皆さんにはこの素敵な学びを存分に生かして欲しいと想いを伝えられ、「私はこれで卒業し、今までのように皆さんとお顔を合わせなくなりますが、皆さんのご活躍をこのまちで聞くことを楽しみにしています。この10年間、私のJC活動に関わってくださった皆様に感謝します、ありがとうございました。」とスピーチを締めくくられました。
2人目は虎山宗哲君。多治見青年会議所の活動を11年間してこられ、そこで学び、経験したできたことを二つ話してくださいました。
一つ目は、どうすると長く多治見青年会議所に所属できるかの秘訣です。それは多治見青年会議所の否定をしないことだと教えてくださいました。どこで否定をしないかと言うと、会社と家庭。ここで否定をすると会社の人、家庭の人はネガティブになってしまう。自分自身が活動に行くのが嫌だと愚痴を言ってしまうと、社員や家族の人は「だったら辞めればいいじゃん」となってしまう。そうではなく、活動を頑張ってくる、今日はこんなことを学んだ、こんな事業をやったと自慢話や楽しかったことを語って欲しい。活動は自分1人ではできなく、協力が必要なので否定をせず良いところを伝えて欲しいと語られました。
二つ目は、多治見青年会議所は多治見だけではなく出向というものがあり、多治見では味わうことができないことを経験できると教えてくださいました。ブロック協議会、地区、日本と広がっており、特に日本は非常に良いところで、多治見だけでは経験できないこと規模感を味わうことができると教えてくださいました。虎山君は日本には2回出向されており、モンゴルに行ったときの話をしてくださいました。モンゴルは発展途上国であるため、JCの立場は高いそうです。空港に着いたらまずお出迎えをしていただける。現地に行くまでは警察のパトカーに先導していただける。そして現地に着いたら村人に歓迎してもらえるそうです。モンゴルには川がなく、水を飲むためには山に井戸を掘るしかないそうですが、日本で集めたお金で、まったく水がなかったところにJCの力でその井戸を作り、凄い感謝をされる経験をしたと話してくださいました。日本に出向し、世界に行くとJCの凄さ、大きさを味わうことができる、出向すると自分の人生が変わり、JCの価値観が変わると話してくださり、是非自分から手を上げて出向して欲しいと想いを伝えられました。
11年間活動をしてこられたからこそ味わうことができた経験をメンバーに語って下さり、最後は「本当に11年間ありがとうございました。」とスピーチを締めくくられました。
青年会議所の例会は理事長や各委員会の想いを理解し、メンバーの方向性の共有を図るための活動の基本となります。各メンバーがそのことを理解できるよう総務委員会では今後も規律ある例会を運営していきたいと思います。
多治見青年会議所では私たちと一緒に活動をしてくれるメンバーを募集しています。